職業訓練は、民間のスクールが委託を受けて行う授業と、職業能力開発大学校やポリテクセンターなどの職業訓練専門校が行う授業と、大きく分けて二つあります。
CADは、ものづくりに関する仕事で使われることが多いので、ポリテクセンターでの授業が多いと思います。
ポリテクセンターで行われる授業内容って、どんなのでしょうか??
実際の授業カリキュラムをお借りして、説明してみます。
実際の訓練内容はこんな感じ
訓練の概要は以下の通り。
CADオペレータ、機械設計・製図に従事するために必要な、基本的な技能・技術が学べます。
具体的には、CAD基本操作(2次元、3次元)を中心に、機械製図、3次元CADモデリング技術、3Dプリンタによるデザインモデルの試作、NC加工機(マシニングセンタ)の基本知識などの習得を行います。
また製図の補足として、機械加工関連技能・技術(汎用フライス)を習得します。
具体的なカリキュラムは以下の通り。
なお、コースは6ヶ月です。
1.「IT基本(54H) / 機械製図およびCAD基本(54H)」
機械図面を描く為に必要知識であるJIS機械製図の基礎を学び、2次元CAD(使用ソフト:AutoCAD)を用いた機械部品の製作図を作成する上での基礎的な技能及び関連知識を習得します。
2.「機械製図およびCAD基本(54H) / CAD応用作業(54H)」
機械製図応用、2次元CADの応用操作及び機械要素の関連知識を習得します。
3.「CAD応用作業(54H) / フライス盤応用(54H)」
フライス盤の加工機能を習得します。
4.「3次元CADサブ1(54H) / 3次元CADデザイン(54H)」
3次元CADの基本操作及び関連知識
3次元CADによる部品形状作成と図面化の技能を習得します。5.「3次元CADデザイン(108H)」
3次元CADによるデザインモデルの試作と評価に関する関連知識を習得します。
6.「プロダクトデザイン(施試作・評価)」
NC加工機(マシニングセンタ)の加工技能を習得します。
機械系のCADコースはこんな感じです。
県によって若干の差はあるでしょうが、どこも似た内容になるのではないでしょうか。
ちなみに、Hとあるのは、授業時間のことですね。
1〜6の番号が、そのまま6ヶ月のうちの1月分になる計算です。
この流れで、製図ルール授業、2D CADや3D CADの操作実習、実際の加工実習が行われます。
ポリテクセンターのCAD講座は、実技があるのが強み!
ポリテクセンターの授業は、上記にもありますが、実際にものづくりの現場で使われる機械を、自分でも操作します。
これは強いですね。
CADオペレーターの仕事というのは、言われた通りに図面を書く仕事なのですが。
自分が今何の図面を書いているのか頭の中にあるのとないのでは、図面の仕上がり具合に差が出るんです。
もともとある図面をCADで作図する「トレース」なら、実際に作っているところを考えなくても丸写しすればいいので、知識は不要ですが。
設計者さんの指示のもと1から作図する場合は、何の図面を作っているかわかっていないと、必要な図や寸法が抜けてしまって、使い物にならない図面が出来上がってしまったりします。
図面はだいたい、実際の現場に行く前に審査があり、ダブルチェックするシステムになっているのですが。
検図する人だって、人間です。
見落とすこともあるんですよね。
間違いが全部修正できればいいですが、間違ったまま現場に出てしまうこともある。
つまりは、使えない部品が大量に出来上がってしまって、大損害が出る。
怒られるどころじゃすまないですよね。
実際の作業がわかって作図するのと、そうでないのでは、図面の質に差が出ます。
どっちがいいかって言われたら、やっぱり知ってる人の図面の方が重宝されます。
職業訓練に行ける条件なら、選択肢に入れるのはアリ!
というわけで。
色々書きましたが。
職業訓練校に行ける条件にあるなら、選択肢として考えてみるのはアリです!
3Dプリンター使えるとか、最近のコースは楽しそうだなぁ。。
(私が行った時はなかった)
求職中で、まだ決まっていないあなたにおすすめです!!