機械・プラント製図 技能検定3級について。受験の詳細や、勉強方法など

技能検定(製図検定)の3級を取得を目指すにあたり、3級の受験方法や勉強法についてまとめてみました。

受験資格も緩いので、受験しやすい3級ですが。
意外と開催されていない県も多いですので、受験前に開催されるかどうか、中央職業能力開発協会に確認してみてください!


※越県受験も可能なようです。そちらも併せてご確認を・・・

 

受験資格について

原則として、技能検定を受験するには実務経験が必要ですが、3級は受験資格の条件が緩和されました。

※3級の受検資格として必要な実務経験期間については、従前6ヵ月以上とされておりましたが、平成25年4月から緩和され、6ヵ月に満たない場合も受検可能となりました。
 また、従前通り、検定職種に関する学科に在学する方及び検定職種に関する訓練科において職業訓練を受けている方も受検できます。

JAVADA「技能検定のご案内」より引用。


というわけで。
3級なら、実務経験さえあれば期間は問わず受験が可能です。
また、職業訓練校に在籍中で実務経験はない、という方でも大丈夫です。


また。
2級を受験する条件は、

  • 実務経験が2年以上ある
  • 実務経験がなくても、機械系の高校・短大・大学・高専を卒業している
  • 実務経験がなくても、3級を取得している

以上のどれかが必要ですので。
実務経験で受験したいけど2級には足りない場合は、2級を受験する前に、練習を兼ねて3級を受験するのも良いのではないかと思います。

 

試験内容について


実技と学科の2日間の試験となります。

 

実技試験について


実技はその名の通りですが、CAD(もしくは手書き)の製図となります。

実技試験問題及び課題図(機械装置を組み立てた状態の図面)から、指定された部品図をCADにより作成する。

部品図から、指定された部品のみを抜き出して、CADで製図する、という内容です。
毎年、鋳物でできた部品図が出題されます。

試験時間は、3級の場合、3時間です。


「3級は誰でも受験できるから楽勝でしょ★」


と、私も思っていましたが。
結構時間がキツキツで、見直しの時間が足りなかったりします(汗)

 

学科試験について


大体は実技の1週間後に、学科試験が行われます。
マークシート使用の、○×方式の試験です。
30問を1時間で解きます。

出題範囲は以下の通り。


1.製図一般
2.材料
3.材料力学一般
4.溶接一般
5.関連基礎知識


関連基礎知識、というのは。
ざっくりしすぎですが、パソコンやCADの使い方、
マイクロメーターやノギスなどの測定器の問題もあります!


詳しくはこちら(PDF注意!)
試験科目及びその範囲

 

過去問を入手する


都道府県によって、入手方法は違うようです。
なので、まずは協会に問い合わせたほうが良いです。
県によっては費用負担でコピーさせてくれたり、送ってくれたりします。


各都道府県の問い合わせ先一覧
都道府県職業能力開発協会 : 中央職業能力開発協会(JAVADA)


私の場合は、電話をしたら昨年度の問題を着払いで送ってもらえました!


また、1級・2級の問題はこちらでも確認することができます。
(閲覧のみ)


年度によっては、問題本を買えることもあります。
(大きな本屋や、Amazonなどで入手できます!)



CADをインストールする


自宅でもCADが使える環境なら良いのですが。
そうでない場合は、CADソフトを入れてあるパソコンを借りるか、自宅のパソコンにCADソフトを入手して練習しましょう!

 

※2019年末にて、フリーソフト『ドラフトサイト』は無償版を終了しました。

 

自宅で練習する場合は、これまではドラフトサイトを使うのがテッパンだったんですが……
残念ですが、仕方ないですね。
無料で練習するなら、今取れる選択肢は、お試し版を期間ギリギリまで使い倒す…くらいでしょうか(汗)


 

その他、道具を揃えよう!

問題の図から採寸して、製図する必要がありますので、使いやすい道具を揃えましょう!

 

定規(三角スケールなど、30cmのスケールがいいです)


私は三角スケールが苦手なので。
アクリルの30cmスケール(大学の時に使ってた無印良品のマス目入りのやつ!/笑)を愛用しています。
透明なので、測りやすいですし。
長いので、隣の図面から位置関係を取れたりして、便利です!

私が使ってる無印良品のやつはもう廃番になっているので、似た感じのものを探して見ました。

 

↓完全に好みですけど、下が透けた方が、どこを測っているのかわかるので。。。

 

15cmでもできなくはないのですが。
何せ、問題用紙が大きいので、測る場所も大きい。
ので、30cm以上の方がはかどります。

あと、3面図で出題されるのですが。
部品の線がどこかわからなくなった時に、となりの図面から位置を引っ張ってくるのに便利です。

↓三角スケールの場合、縮尺が違う図面でも楽々測れるので、ホント、好みが分かれるところです。。。


色鉛筆、もしくはカラーマーカー


別途詳細は記事にしたいと思いますが。
抜き出す部品に色をつけたほうがやりやすいです。

そして、高確率で間違えて塗ってしまうので、消せる物が良いですね。

これはもう完全に好みですが。
私はフリクションマーカーを5色くらい揃えました。
(蛍光ペンタイプではなく、マーカータイプの方です!)

色鉛筆よりフリクションのほうが、消しゴムのカスが出ないので、ストレスが少なくて、オススメです!
あと蛍光ペンだと、うっかりはみ出したりしてこれまたストレスなので。
カラーペンタイプがオススメ!(笑)

ほんと、時間が少ないので、些細なことで時間を取られないものを使ってください!

↓これがマーカータイプのフリクションです!


↓色鉛筆タイプのフリクションもあります。細いところを楽々塗りたいならこっちかな。

 
 

テンプレート(角度も測れるとよし!)


フィレットの大きさを測るのに、テンプレートがいります!
100円ショップでも売っています。

が。

角度を測る問題はあまり出ないのですが、うっかり出てしまった時のために、ざっくり角度が測れるタイプを文房具屋さんで買うのがオススメです!

↓テンプレートとはこういうのですね。

 

↓はしっこで角度が測れると便利です。

 

これだけあれば戦えます。
コンパスや三角定規はいりません。

 
 

オススメ参考書


3級のための参考書は、実はあまり多くありません。
が、2級対応のもので、十分練習になります。

(学科も実技も、出題範囲が違うだけで、難易度自体はほとんど変わらないので)


↓こちらは実技のやり方が詳細に解説されています。3級も対応!



 

↓学科試験によく出るポイントを絞った問題集。これができれば3級は取れるも同然!

 
 

実際受験してみて


実技と学科の勉強は、90%実技に時間をかけて問題ありませんでした。

私の場合、仕事が忙しかったせいもあって、12月の終わりから(要するに冬休みから)勉強をはじめました。
冬休み〜実技試験まで実技の練習。
実技が終わってからの1週間で、過去問を2年分(前述の過去問本に載ってた分)、繰り返し解きました。
3周くらいしたかな。

それで、ギリギリ合格しました!

ま、こういう資格試験は、合格ラインさえ超えていればいいので。
直前からでも、準備のしようによっては、十分合格できます!

 

ただし。
受験日に一緒にいた職業訓練校の生徒さんたちは、ほぼほぼ落ちていたので。
(合格発表に番号が載ってなかった模様)

PCの使い方は当然ですが、質問できません。
CAD操作は当たり前ですが、最後に印刷をして紙を提出するので、それを見越した製図が必要です!
使い慣れたソフトで受験できるかなど、事前に必ず確認しましょう!!