機械製図技能検定の詳細と、流れをまとめてみました。
受験日半年前から準備・難易度も高いですが、それだけに取得したあとのメリットはおおきいです。
流れをチェックして、1回目の受験で合格できるように準備していきましょう!
- 試験概要
- 試験の実施期間
- 受験までのステップ
- ポリテクセンターで製図系の職業訓練を受講している方へ
- 気になる合格ラインは?
- 実技試験・学科試験を失敗してしまった方へ
- 受験日程が気になったら、9月に確認!
試験概要
一口に「技能検定」「製図検定」と呼んだりするけれど。
この試験の正式名称は「技能検定 検定職種:機械・プラント製図 作業名:機械製図CAD作業」となります。
つまり、「技能検定」の中の、職種のひとつ、ということになります。
技能検定は、厚生労働省主催で行われているため「国家資格」となります。
試験運用は「中央職業能力開発協会」と「各都道府県」にて実施されています。
(受検申請書の受付、試験実施等の業務は各都道府県職業能力開発協会が行っています)
↓実施概要等は、中央職業能力開発協会のサイトで確認します。
www.javada.or.jp
公式サイトから引用した、試験内容は以下の通りです。
機械・プラント製図(機械製図CAD作業)
「機械・プラント製図職種」は、機械製図及びプラント製図(プラント配管製図)の仕事を対象としています。
機械製図は機械工業の分野で使用する機械装置などの部品図・組立図を対象としています。
プラント製図は化学工場などのプラント施設の各種設備機器などの部品図・組立図等を対象としています。
いずれも製品作成現場やプラント施設では最終製品価値に影響を与える重要な役割を担っています。「機械製図CAD作業」は、CADによる機械製図作成に必要な技能・知識を対象としています。
3級の内容は、簡単な構造の機械装置の組立図と指示事項による部品図作成などの手書きによる機械製図作業に関する技能・知識となっています。
併せて、製図一般、材料、材料力学一般、溶接一般、力学・液体・熱・電気などの基礎、機械製図法などに関する知識も含まれています。
3級は初級技能者のレベルです。
この内容からもおわかりかと思いますが。
機械系の仕事をしている会社なら、資格を持っていないCADオペレーターよりも、持っているオペレーターのほうが、より実際の作業に精通しているな、と思っていただけるのです。
(ま、その分、試験内容もレベルが上がるのですけどね!)
ちなみに。
機械・プラント製図には、「機械製図手書き」「機械製図CAD」の2種類があります。
どちらも試験内容は同じなのですが、作図に当たり、紙に手書きで製図を行うか、CADソフトを使って製図を行うかが変わります。
CADオペレーターを目指しているのですから、当然、CADの方を選択してください。
私が受験したときは、20人中、手書きが1人、残りがCAD使用でした。
これだけPCが普及した時代でも、未だ手書きを選択する方はいらっしゃるようです。
試験の実施期間
技能検定の実施期間は、「前期」「後期」で、職種別に分けられます。
製図検定の場合は、だいたい毎年「後期」で実施されるため、
- 出願期間:10月はじめ頃
- 実技試験:1月末
- 学科試験:1月末(もしくは2月はじめ)
- 合格発表:3月中旬頃
- 合格証書の交付:合格発表から約2か月後
となります。
2019年度のスケジュールは?
参考までに、2019年のスケジュールは、
- 出願期間:2019/10/7~2019/10/18
- 実技試験:2020/1/26
- 学科試験:2020/2/2
- 合格発表:2020/3/13 9:00~
となっています。
受験までのステップ
以上の流れを踏まえて、実際にやることをもう少し細かく見てみましょう。
4月:今年度のスケジュールを確認する
毎年春(4月)に、前期日程、後期日程の概要が発表されます。
毎年流れは同じなので、受験ができるかどうかだけ、確認しましょう。
(都道府県によっては、3級の実施がない、など制約があります)
就職用の受験だと、あまり意識しないかもしれませんが。
就職した後、会社から受験するように指示された場合は、確認しておいたほうが良いです。
9月:後期日程のスケジュール確認&受験申請書の取寄せ
9月になったら、後期日程の詳細なスケジュールが発表されます。
試験日、申込期間などを確認し、受験申請書をゲットしておきます。
受験申請書は、都道府県職業の職業能力開発協会に連絡し、入手します。
www.javada.or.jp
各都道府県によって、ポリテクセンターでの直接配布先があったり、郵送してもらったりと、異なるようですので。
お近くの職業能力開発協会のホームページを参照してください。
10月:受験の申込みを行う
ゲットした受験申請書を作成し、受験手数料を振り込みます。
※受験料振込みは、都道府県によって、振込先が公開されていたり、専用振込用紙があったりと、やり方が違います。
必ず、受験する都道府県の概要を確認してください。
※また、年齢によっては割引があります。金額もご確認を。
ここで重要なのは、「どこで受験するか」です。
会社の指示で受験する方は、もしかしたら「自社会場」なる、自分の会社のCAD環境を使用しての受験が可能かもしれませんので、確認してみてください。
自社会場がない、もしくは就職中にチャレンジする方は、申込みの概要の中に、受験会場の案内があると思いますので、そこから選択するようになります。
案内の中に、会場で使用できるソフト(WindowsOSが何か、CADは何か、など)、受入れ人数等が明記されています。
↓愛知県の受験会場案内。使用ソフトなどが明記されていて、数か所の中から選べるようになっています。
家から近いから、という理由だけで、会場を選ばないように気を付けてください。
必ず、自分が使えるソフトで、会場を選んでください。
AutoCADを使用している方は、「ポリテクセンター」を選択しておけば間違いないかと思います。
人数も一番多く設定されているかと思いますしね。
(中には使用する機材が違う場合もありますので、必ず確認してください)
郵送申込みの場合は、締切り必着となっている場合が多いので、差出日にも気を付けてください。
11月:実技試験問題公表・受験概要を確認する
実技試験の受験概要が自宅に送られてきますので、確認しておいてください。
おそらく、11月の末頃になると思います。
実技試験は、どこで何をするか、時間がきっちり区切られていますので、読んでおかないと当日慌てることになるかも。。。
12月:受験票が届く
試験日・試験会場が明記された受験票が届きますので、確認しておいてください。
1月になっても受験票が届かない場合は、郵送中の事故など考えられますので、
都道府県の職業能力開発協会に問い合わせた方が良いかと思います。
1月末:実技試験
例年通りであれば、だいたい1月の後半の日曜日(第4日曜日?)の午前中に設定されます。
1月末~2月:学科試験
例年通りであれば、実技試験があった次の週の日曜日の午前中に設定されます。
3月:合格発表
都道府県のホームページ・都道府県庁の掲示板などで発表が行われますので、受験票を捨てないようにしましょう!
(試験日に、いつどういう風に確認ができるか、案内があると思います)
以上が、試験の流れとやることです。
国家試験だけあって、壮大なスケジュールですね(笑)
ポリテクセンターで製図系の職業訓練を受講している方へ
試験の流れの中にところどころ「ポリテクセンター」という言葉が出てきた通り。
この試験にはポリテクセンターが関わっています。
もし9月開講・1月開講の職業訓練クラスに通っているなら、受験することをお勧めします。
理由は以下の通り。
- 受験難易度が高いので、他の求職者と差別化が図れる
- ポリテクセンターが会場になっていることが多いので、使い慣れたソフトで受験ができる
- 自宅にPCがなくても、ポリテクセンターの教室で練習ができる
- わからないところを先生に教えてもらえる(先生が試験監督をしていることが多いので)
せっかく職業訓練に通っているのですから、これだけのメリットを活かさない手はありませんね。
特に、CADソフトがない場合に練習できるのはすごく強いです。
CADソフト、買ったらすごく高いですしね。。。
気になる合格ラインは?
公式ページにもありますが。
・合格基準は、100点を満点として、原則として、実技試験は60点以上、学科試験は65点以上(基礎級では60点以上。)です。
となっていますので。
だいたい、3分の2くらい取れれば、合格ができます!
実技試験・学科試験を失敗してしまった方へ
もし、「実技試験は受かったのに、学科で落ちてしまった。。。」なんてことも大丈夫です。
合格した試験は、次回受験は免除ができます。
実技試験のできがすごく悪かった。。。
となっても、筆記試験はぜひ受験してください。
合格すれば次回受験時に筆記は免除されます。
受験日程が気になったら、9月に確認!
長々と、いろいろ書きましたが。
受験できるかどうかは9月に一度確認してみてください。
もしスケジュールがあえば、是非受験してみてください。
難易度は高いですが、それだけに自分の実力になりますので!!
→実際に受験した時の体験記はこちら