前回は、2D CADのソフトについて解説しましたが。
今回は、3D CADのソフトについて書いてみたいと思います。
3DCADを使うと、CGやパース、アニメーションやウォークスルー、VRなども作成可能です。
また、機械系だと、部品同士の干渉や応力の解析などにも使われます。
今回は、機械系のソフトをメインに、解説してみます。
「ハイエンド」と「ミッドレンジ」の違いとは
3D CADソフトですが。
大きく分けて、以下の3つに分類されます。
- ハイエンドCAD
- ミッドレンジCAD
- ローエンドCAD
これらの何が違うかというと。
ズバリ「機能」の差です。
ハイエンドCADとは
ハイエンドCADとは、その名の通り、高機能を有しているCADのことです。
製品の部品点数が多く、複雑な設計を必要としている業界で利用されています。
日本の大手製造業ではほぼハイエンドCADが採用されていると言っていいです。
そのぶん、操作が難しい……というより、ただモデリングするだけじゃ少々もったいないというのが本当のところです。
主なソフトは以下の通りです。
- CATIA
- Creo Parametric 3D(旧Pro/ENGINEER)
- NX
- Unigraphics (UG)
- I-Deas
ミッドレンジCADとは
ミッドレンジCADは、低価格で、操作を簡単にしたCADです。
ハイエンドほど高機能ではないですが、操作面が直感的で使いやすいです。
ただ、最近は主要な機能はハイエンドCADにも劣らず、大企業でも採用しているところも多いようです。
職業訓練校で取り入れているところもあります。
主なソフトは以下の通りです。
- SolidWorks
- Fusion360
- Inventor
- TOPsolid
- Solid Edge
ローエンドCADとは
フリーソフトの3D CADなど、とりあえずモデリングしてみたい方にはぴったりなCADです。
ただ、ローエンドと銘打っているだけあって、製品設計で必要な機能は「足りないかな?」と感じます。
主なソフトは以下の通りです。
- Inventor LT
- 123d design(ただし、ソフトは2017年で無料提供を終了しています。データは使用可能)
- DesignSpark
- Creo Elements Direct Modeling Express
大事なのは、目指す業界がどのソフトを使っているか
たくさんソフトを書きましたが、これらは一部にすぎません。
そして、重要なのは、ハイエンドかミドルレンジか、ということではなく、目指す業界がどのソフトを採用しているか、です。
実際、最近はローエンドとミドルレンジの差があまりなくなってきています。
(価格的にも、機能的にも。。。)
なので、入りたい会社があるなら、その会社が何のソフトを採用しているか、を調べて、そのソフトを習得すると近道です。
例えばですが、
CATIAなら、トヨタやホンダ、三菱など。
NXなら、マツダや日産など。
Creoなら、SHARPやSONY、井関農機など。
自動車会社が積極的に使っているソフトもあれば、いろいろな業界が採用しているソフトもあります。
逆に入りたい会社が特になければ、ミドルレンジである程度「こんなものかな」というのを掴めば良いのではないかと思います。
↓練習に使用できる、フリー3D CADについてはこちら